阿寒湖を後にして、夕刻無事釧路に着いた。釧路の繁華街にて、早い時間にHIROSHI氏と軽く夕食兼宴会を済ませ、翌日からの道東サーフの海アメ釣りに備えるため、速攻でホテルに帰還した。翌朝、フィールドに着くとHIROSHI氏の車は既にあったが、彼の姿は見渡す限り確認できなかった。彼は車止めからかなり離れた所まで移動しているのであろう。サーフに降り、目の前の海原にミノーを放り投げる。３投目くらいで重量感の無いアタリがあった。軽く合わせると確かに生体反応はある。難なく寄せると３５ｃｍくらいのアメマスであった。しかしそれっきり・・。HIROSHI氏を追って、サーフを移動する。時折波模様が良さそうな所があると、ミノーをキャストして引っ張ってみたが、全くアメマスからのコンタクトは得られなかった。行けども行けども姿が見えないHIROSHI氏にTEL。彼はもう少し先に進んでいたようである。現在の場所で３本連発で良型が出たというお話を伺い、一気に彼の元へ足を運んだ。なるほど・・その場所には、サーフの斜面の上方に向かって後ずさりした足跡とアメマスを取り込んだ形跡が３箇所、しっかりと砂地に残っていた。早速キャストを始めるが、２度ほど舐めるようなアタリがあっただけで、結局フッキングできなかった。一旦車止めに戻って、場所を移動してみた。２箇所ほど回ったが最初の場所は、音別ビーチの一角であるのに、釣り人は私一人・・・。朝は当然多くの釣り人が入っていたとは思うが、状況が良くなかったのだろう。みんなどこかに飛散してしまったようだ。１００ｍくらい探ってみたが、予想通り全く反応が無かった。その後尺別へ。ここには、たくさんの釣り人がいた。釣れているのかもと期待してロッドを振った。しばらくして、久しぶりの明快なアタリがある。上がってきたのは３０ｃｍくらいのアメマスであった。もう１本同サイズを追加・・。こんなアメマスを釣るためにわざわざ道東まで足を運んだわけでない・・。午後からは、最初の場所に戻ることにした。

HIROSHI氏の車はあるが、姿が無かった、朝同様に彼を追って、サーフを歩きながらたたき釣り・・相変わらず反応が無い。HIROSHI氏が３連発したポイントで粘っていると、見覚えのある姿がこちらに向かって歩いてくる。今朝、関空を発ったという師匠こと西別川氏とここで合流した。お久しぶり！としばし立ち話。その後私の隣でロッドを振り始める。すぐに小型を１本、そして５０ｕｐと連発・・。HIROSHi氏が戻ってきた。彼は、午後からここで６０ｕｐ、折り返し地点で７０ｕｐを波打ち際からサーフに上げる段で、連続パラしてしまったらしい。「そんな大物を掛けられただけ良いじゃない！。私なんて、まだ３０ｃｍの引きしか味わっていないよ・・。」なんていう話をHIROSHI氏としていて、ふと師匠の方を見るとロッドがバットから曲がっている。かなりの大物らしく、波内際から姿を現さない。そのまま横に移動しながら寄せ波に合わせて引きずり上げる。しかし、サーフとの際から上げられず、HIROSHI氏がアシストに入ってようやく波の届かない所に引きずり上げた。計測すると６６ｃｍ。いやはや・・師匠にとっては３年ぶりの海アメだというのに実にお見事である。師匠の登場で本日の運気も変わったのか、キャストしたミノーにアメマスからのコンタクトが多くなった。相変わらずショートバイトが多かったけれど、私にも撤収間際に５０ｕｐが釣れた。やっと、夏の海アメらしい型ものが釣れて嬉しかった・・。師匠の恩恵に感謝である。本日はここで打ち止め、明日のファイナルに期待を掛けることにし、釧路の宿へ車を走らせた。

翌日、時間差は合ったが同場所へ集結する。「３人揃うと、良い釣りができる」というジンクスは今回も健在であったようだ。過去にも道東がメインではあったが、あちこちのフィールドで３人揃った時には調子が良かった。既に型を見ていたHIROSHI氏の横でキャストを始めた。何投目であったろうか、タイドの１４ｃｍをフルキャストして遠投し、着水後ラインのテンションを取って、数巻きしたところでドスンッという、今までには無い重いアタリがあった。これはグッドサイズと慎重にリーリングしながら、ラインブレークを回避するためドラグを緩めた。アメマスは波打ち際のえぐれを行ったり来たり、寄せ波に合わせてアメマスをサーフに乗せようと試みるが、重くて上がらず、またドラグが効いてしまって、魚との距離を詰められない。ドラグを締めなおして勝負に出る。何とかサーフに乗っけた時にHIROSHI氏がアシストに入ってくれたが、間一髪間に合わず痛恨のフックアウト・・。次の引き波でアメマスは静かに波間に消えた・・。

その後場所を移動してからも、大型アメマスが掛かり、最後の抜き上げでのバラシというこんな感じの攻防を私も仲間も繰り返すことになる。私はなんとか運も味方をしてくれて、１本だけ、朝のバラシの仇を獲ることができた。HIROSHI氏のスイベルを破壊して、ミノーごと波打ち際にすべり落ちたアメマスは大きかったなあ。ちょうど師匠がアシストに入っていて、手で掴んで押し上げようとしたが、その間をすり抜けていった感じである。アシストがあってもなかなか獲れないのである。ランドできた本数は少なかったが、私も友人たちも大型アメマスとのやり取りだけは堪能できた。やはり、根気良くアメマスが就いている場所を丹念に探すことと運が釣果に大きく影響するようだ。海況さえ良ければ、再訪したいと考えている。その時にはまた、大型アメマスとの群れに遭遇できることを願って・・。