今年になってから、元旦の「北の本流釣行」以来、釣りといえば先週末に友人からのお誘いで「静内沖のオフショアの釣り」に出撃する機会を得たが、それ以外の週末は旅行や仕事にて日本海へ出かけるタイミングを逸していた。そして今週末、日曜日が久しぶりに空いたのを契機に、日本海への出撃再開を思い立った。久しぶりに海アメのタックルを引っ張り出し、忘れ物をしないように点検しつつ、前夜のうちに車に放り込んでおいた。おもむろに天気概況をネットで調べる。明日は比較的天気も良く、終日プラス気温で経過し、午後からは風も弱まって、波も徐々に落ちてくるという予報であった。まあ、一発目の目的地は瀬棚の端っこの漁港となるだろうけど、その後は予報通りであればサーフでロッドが振れるかもしれない・・。そんなことを期待しつつ、午前３時過ぎには高速道路上を西に向かって走り出していた。中空に浮かぶ満月がとても大きく見え綺麗であった・・。

６時前に現地に着いた。見覚えのある車が１台いつもの場所に定位していた。BOB氏である。彼の姿を探し求め、斜路の方に目をやると、漁港のぼんやりとした灯りの中、辺りの雰囲気や色合いに同化している彼の姿を見つけることができた。急いでタックルの用意をして斜路に向かった。挨拶もそこそこにさっそく、まだ夜が明けていない漆黒の水面にルアーを打ち込む。何回キャストを繰り返しただろうか・・。辺りが大分白みかけてきているというのに全く反応がない。活性が良い状態の時ならまさにゴールデンタイムの時を迎えているはずである。予想はしていたが、ここのアメマス達は強烈にスレているのは間違いがないようである。BOB氏は業を煮やして隣の斜路に移動していった。私も突堤に張り付いてみたり、斜路を少しずつ放射状に移動しながら丁寧にミノーを打ち込んでいったが状況は変わらなかった。再度、ルアーをリップレスの「漁港スペシャル２」に交換。キャスト後、かなり長い時間カウントダウンしてからリトリーブ・・時折ストップをかけてフォーリングでやる気のないアメマスに誘いをかける・・。全神経をロッドから繋がったラインのテンションに集中する。突然、ガガッ！というルアーに齧りついたようなアタリがある。一呼吸おいて合わせるがフッとラインのテンションが消えてしまった。これは、乗ってもおかしくはないバイトであったので落胆が大きかった。さらに気を取り直してキャストを続ける。数投後、またガッガッ！というアタリがあった。ガッ！では無く、ガッガッ！というガッが１回多いというのが大事なところで、バラシとキャッチの明暗を分けることになるのだ（笑）。やっと乗った・・。４０ｃｍに満たない可愛いアメマスであったが、この状況でランディングできたのは心底嬉しかった。

辺りがすっかり明るくなってからは全く反応がなくなり、BOB氏と相談して、漁港をあきらめて風車裏に移動することにした。海況は心配していた濁りもほとんどなく、適度にうねりがあって雰囲気は良かった。しかし、まったくアメマスからのコンタクトは得られなかった。他にも数人釣り人がいたが、釣れている様子は無い。このエリアにはアメマスは不在のようである。午前中で撤収するというBOB氏と別れて一人外海へ移動する。波風とも徐々に落ちてくる予報であったが、この時点ではアゲインストの風も強く、波も高かった。しかし、全く釣りにならないという状況でもなかった。ジグであれば何とかなるだろう。ジグやジグミノーを前後左右放射状に打ち込みながら、少しずつ左側へ移動していった。しばらくは反応が無かった。やがて押し寄せる波が岸を打ち、前がワンドになって深く掘れている場所に差し掛かった。ジグミノーを放射状に打ち込む。何投目であったろうか、リトリーブ中にフォーリングを掛けるとグンッという押さえ込むようなアタリがあった、軽く合わせを入れると何とか乗ったようだ。３５ｃｍくらいの可愛いアメマスであった。その後勇んでキャストを続けるも、全く反応なし。群れで定位しているわけではないようである。はぐれアメマスといったところなのだろう。

さらに場所を移動する。先ほどと似たようなポイントにて、時折大きなうねりとなって打ち寄せる波を避けながら、キャストを続ける。潮の流れが強烈早く左から右に流れている。ルアーをかなり角度をつけて左側にキャストしてもピックアップは右側からとなる。ルアーの移動は、角度にして１５０度くらいであろうか。同場所でかなりの時間粘っていると、突然岸際でガツン！とバイトしてきた。そのまま一気に波に乗せるようにランディング。今度は５０には少し足りないが、体腔のあるグッドコンディションのアメマスであった。また、しばらく反応が遠のいた。ジグを変えキャストをすると一発でヒット！。同サイズである。同じ種類や色のジグやジグミノーをキャストし続けても反応が悪いことがわかったので、頻繁にルアー交換をするようにした。すると突然キャストごとにバイトがある・・・なんていうことは無かったが、アメマスからのコンタクトは確実に増えたように思う。バラシも多かった。総体的には散発ではあったが、狙って流したジグに、イメージ通りにバイトしてきたアメマス・・２連発は気分は良かった。漁港の釣りもそれなのに味わいがあるが、やはりサーフの釣りの方が楽しいと思う。まあ、ロケーションの問題であると思うがね。今シーズン、後何回日本海へ馳せ参じることができるかわからないけれど、サーフで釣りにができる海況に巡り合いたいものだ。