恒例のカラフトマス　知床釣行
2010.8.13~14

私は数年前から年に１回の知床カラフトマス釣行のために、「知床貯金」なるものを実施している。もちろん銀行などに預けているわけではない。月々の私の小遣いから１万円ずつを天引きしてもらって妻に預けているだけのことであるが、８月から翌年の７月まで・・。きっちり１２万円が貯まるのである。妻子に同行を願っての知床釣行・・・妻子が私に突き付けた条件は意外とシビアである。宿泊場所はまずは温泉宿であること。大きければ大きいほど良い（暇な時間にホテル内のお土産屋やその他、飽きない程度に物色して歩ける環境が良いそうだ）。また妻も娘も、超編食であるがゆえに食事はすべてバイキングが望ましい。さらにホテルを出た所に徒歩で行ける、観光名所かお土産屋街があること・・。（車は私が占有して、夜中に相泊まで走り、昼過ぎで無ければ妻子と合流できないため。）この条件を必要最低限度クリアするには、羅臼側での宿の確保は難しい。必然的にウトロ側の温泉宿泊施設に限定される。ウトロは浜や丘に高級リゾートホテルが立ち並ぶ。オンシーズンのさらにお盆の時期は。どのホテルも料金がマックスに跳ね上がる。まあ、繁盛時期の料金設定はホテル側にとっても勝負の時期となるので仕方がないところであろう。私は、妻子の条件を勘案しながら、予算内に収まる宿を探しているのである（笑）。

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１３日の朝、阿寒湖畔の宿をゆっくり出て知床に向かう。船渡しは欠航と決まっているので急がなければならない理由は何もない。１１時頃オシンコシンの滝に着いた。岩場を見下ろすと１０人くらいの釣り人の姿が見えた。しばらく見ていたが、釣れている様子はない。家族とは今年で従来の遊歩道が閉鎖される「知床五湖」には行ってみようと話していたが、それは明日でも良い。迎えを夕刻の６時に頼んで、知床峠までドライブしてくるという妻、娘と別れ、私は一人オシンコシンの岩場に移動した。先端付近で釣りをしていた人に断りを入れ、私も仲間に入れてもらった。灼熱の太陽の光がじりじりと頭上から降り注ぐ。下は岩場で熱の照り返しが強烈である。数分もしないうちに全身から汗が噴き出してきた。時折太陽がわずかな雲の断片に隠れた時に、涼しさを感じたが、それはそんなに長い時間続くものではなかった。そんな状況の中、スプーンを中心に目の前に広がる海原にルアーをキャストし続けた。しかし、太陽が水平線近くに移動するまでの時間、私も周りの釣り人にもカラフトマスからの明確なコンタクトは無かった。私は少し重めのスプーンを使い、まわりの釣り人の射程よりも２倍くらい距離にルアーを打ち込んでいたせいであろうか、はたまた沖に根が広がっていたのか・・頻繁にガヤ（エゾメバル）からの反応がある。結局この日トータルで１９本のガヤを釣り上げたが、型は最高で３０ｃｍ・・。こいつは、食べてうまいのは知っているが、ターゲットはカラフトマスであったので、もちろんキープする気は起きなかった。夕刻が迫り釣り人が座り込んでボッーと何の変化も無い穏やかな海を眺めていた。私も腰がだるくなって座ったままキャストをしていた。集中力も途切れていた頃合いである。キャストしたルアーを何も考えずに手前側に引っ張る動作を何度も繰り返してい時・・・、沖で着水したルアーの糸ふけを取って数牧した時に、何かまとわりつくような感じ・・と次の瞬間グワンッ！と今までのガヤとは明らかに違うアタリがあった。一気にロッドがのされる。大きく合わせたつもりであったが、座っての釣りであったため十分にフッキングさせることはできなかったようだ。先端にいた人がタモを持って待ち構えていてくれたが、カラフトマスは岩場と平行に左右に走り回った挙句、結局バレてしまった。この１本は周りの釣り人を少しやる気にさせたようだ。また、一斉にキャストを始める。しかし、その後は先程タモを持ってくれた先端の人に１本、基部で釣っていた人に１本出たが残念ながらバラシ・・その後続かず、妻からの迎えコールが入ったので撤収することにした。

翌日はHIROSHI氏と相泊で合流してモイレウシに向かう。グズレ滝ももちろん視野に入っていたのだが、ここ数日のあまり良くない釣果報告とやはり心配なのはヒグマの出没である。昨年のように二人きりでは心細いということでモイレウシに渡ることにした。案の定、他の釣り人たちもほとんどがモイレウシで降りた。結局３０人くらいの釣り人がモイレウシに集結することになってしまった。渡船上でお話をした釣り人の厚意で、河口前に割り込ませていただいたが、何をどうしても反応がないのである。釣れなかったから言うわけではないが・・河口の右岸側から離れた場所以外、移動できる場所も無い。渡船での釣りを始めて５年目になるが、人が多すぎて、場所を移動できないもどかしさを感じたのは初めてのことである。釣れなかったから言うわけではないが・・これならば、場所取りの必要が有る無しはあっても、実際の釣りではオシンコシンや幌別河口とたいして違いはない。釣れなかったから言うわけではないが、これなら高価な船代をはらってまで、渡船の意味がない・・・。釣れなかったから言うわけではないが、終了間際にやっとカラフトマスがバイトしてきたのに２秒でラインが切れたのも納得できん！・・・。

・・・・まっ・・・、来年がんばります・・・。