札幌からHIROSHI氏を迎えて、BOB氏の宿で宴会ということになった。彼の目的は、釣りはともかくこの宴会と山菜採りである。彼は例によって当日宿に直行するとの話であったので、初日私は一人大沼に立ち寄ってみた。とある岬の突端でロッドを振ったが、この日は朝から雨。昼前には上がる予報であったが、午後になっても降り続いた。さらに風の強い日であった。開始早々に５０くらいのアメマスをランドできたが後が続かない。１００ｍくらい足場の悪い湖岸を移動しながらロッドを振る。１４ｇのスプーンを沖に放り投げ、なるべくスローでリトリーブ。沖は底が砂地であるらしく、スプーンを着底させても根掛かりがすることは無かったが、手前まで引っ張ると大岩がゴロゴロと堆積していて、油断してスプーンを落とし込むと岩に引っかかってしまうようだ。その間、５５cmを筆頭に３本追加してHIROSHI氏の待つBOB亭に急いだ。

前夜のBOB亭での楽しい宴会の余韻を引きずって、翌朝はBOB氏と大沼を訪れた。大沼はアメマスが回遊するいくつかのポイントがあるようだ。この日は私にとっては初めてのポイントをＢＯＢ氏にご案内いただいた。ＢＯＢ氏は数本釣っていたようだが、私はここではアメマスの姿を見ることはできなかった。アメマスが回遊しているポイントと言っても、絶対数は少ないと思う。だから、全く群れに遭遇できない日があっても珍しいことではないのだ。その後、私一人比較的相性の良いポイントに移動して、４本の型を見ることができた。

この日は午前中に仕事があり、午後から単独で大沼に向かった。ポイントに着いてタックルの用意をしていると、ふいに背後から「こんにちは！」と声が掛かる。全く待ち合わせも何もしていないのに、同時刻同場所にてやはり仕事帰りのＢＯＢ氏に遭遇するとは驚いてしまった。陽が高いうちは全くアメマスのコンタクトが得られなかった。場所を移動しても状況は変わらない。日暮れ間際に結局ＢＯＢ氏にお会いしたポイントに戻った。ＢＯＢ氏の姿は既になかった。完全に陽が沈んで辺りが薄暗くなってきた時に群れが入ったようだ。不連続９本・・。どのアメマスもすこぶる元気が良い。なかなかランディングネットに収まってくれない。手前まで寄せたアメマスは私の周りを走り回ってラインがウェーダーに巻きつくほど・・。最後の最後で楽しい釣りができた。今回は宿にチェックインする時間を気にせず徹底的にやってやろうと思って、寝袋持参で大沼を訪れた。その甲斐があったというものだね。翌朝も朝の４時から湖面に立ちこんだが、チビアメ１本で終了。まあ、こんなものであろう。でも、今シーズン３回大沼を訪れたが一度もポーズはなかった。絶対数は多くはないが、私にとっての大沼の金色アメマスは非常に魅力的な存在なのである。