今年は諸事情にて、お盆時期の恒例の知床カラフト遠征は諦めた。せめて、道東サーフの海アメ釣行では１日くらい満足ができる釣りがしたいと思い、５日に有給をぶちこんで今季３回目の道東サーフの遠征を企てることにした。私が家族と共にキャンプに興じていた先週末、友人たちの何人かは、道東サーフに繰り出していたようである。海藻などの浮遊物が波間を漂っており、場所を選んでルアーをキャストしなければならないという状況であったようだが、波、濁りともほとんど無く、海況的にはベストコンディションであったようだ。いつもの年であれば、この時期に良い海況に恵まれれば、早朝はまず間違いなく良い釣果は保障されたようなものであるはずなのに、バラシも多く散発的にしか釣れていないようである。それでも、以前に比べてアメマスからのコンタクトは多くなったとのこと。今週末の波高状況は、遥か南を通過中の台風の影響を受けて、波高１．５ｍ予報・・。波打ち際のうねりが心配ではあったが、今週末を外すと今年はもう道東サーフに行く機会は無いだろう。私的にファィナルということにて、５日の早朝東を目指して出発することにした。

現地に着いたのは１１時頃であっただろうか？。マツカワかコマイを狙っている投げ釣り氏以外、サーフを見渡す限り釣り人の姿はなかった。波は予想通り高く強烈にうねって波打ち際に叩きつけている。心配していた濁りはほとんどなかったと思う。さっそくタックルの準備をしてサーフに移動し、打ち寄せる波をかわしながらキャストを始めた。とりあえずミノーで探る。駐車帯からほど近い所で、タイドミノーにガッ！というアタリがあったが、著しいショートバイトでフッキングに至らず。続いてもう１回、さらにウルトラシンキングに替えて引っ張っていると波打ち際でゴゴッというアタリがあったがやはりバイトさせることができなかった。そのうちに反応が無くなった。この雰囲気は、冬の日本海海アメ釣行の折、瀬棚の端っこの漁港で強烈にスレたアメマスの反応に似ていると思ったが・・、気のせいであろうか・・。

それから、延々とキャストを続けながら河口に向かって歩いて行った。本当に延々と・・。全くアメマスからの反応は無かった。河口まで後５０ｍという所で、だるくなってきた腕を思い切り振りがざしてＤコンをロングキャスト・・着水同時にドンッ！とバイトしてきた。思い切り合わせる・・やっと・・乗ったようだ。本当に久しぶりにアメマスの心地よい引きを味わった。寄せ波に合わせて無事ランディング・・。５０ｃｍくらいの体腔のあるアメマスであった。その後ここでは反応なし・・。少しずつ移動しながら河口域へ。河口は砂が盛り上がって開いてはいなかった。ミノーを本来の流れ筋へ斜めにキャスト。リトリーブ中にまたもやガッ！というショートバイト。さっきの１本は着水同時であったので、リアクションバイトの可能性が高い。活性が高くない状況のアメマスでは、底をズリズリ引っ張って、アメマスの鼻先にルアーをかすめるしかないだろう。先程のショートバイトの位置からして、比較的波打ち際に近い所にアメマスは定位しているにちがいない。それで、飛距離は出ないが、底を這わす時には動きが抜群に良いシンキングミノーであるＤコンを再びスイベルに繋いだ。一投目で答えが出た。軽いジャークを入れながら、リップが水を噛む振動を確認しながらリトリーブ・・。何度目のジャークの時であったろうか、その瞬間強烈な力でミノーの動きを抑えられる。掛った瞬間はそんなに大きくはないと思っていたのだけど、寄せに入るととてつもない重量感がロッドを通して伝わる。奴がトルクフルに波打ち際と平行に走る度に、ジジッとドラグが滑る。寄せ波に合わせてランドを試みるが、重くて上げきれない。引き波とともに戻っていく・・。ちょっと大きな波が来た。この波で勝負に出ることを決める。ドーン！と波打ち際を叩きつけるように這い上がってくる波にアメマスを乗せて、後ろ向きに全力でダッシュダッシュ・・！。足がもつれてこけそうになった・・。やっと波の届かないところまでアメマスを引きずり上げることができた。肩で息をしながら、メタボなアメマスを見下ろしていた。計測すると６１ｃｍ・・。今季ファイナルになる遠征でやっと道東らしい海アメマスが釣れた・。しかし、これっきり・・、１回スレ掛かりのようなアタリと引きがあったが、寄せの最中にルアーがはじけ飛んだ・・。それからは、まったくアメマスからのコンタクトは無かった。翌日、HITOSHI氏と合流してからも不調さが続いた。朝の一発に期待してさっそうととロッドを振り回しのだけど、昨日駐車帯に近い反応があった場所で、３連続バラシ・・、いずれもショートバイトでフッキングさせることはできなかった。ほぼ、同場所でHIROSHI氏にヒット！。しかし彼でさえそれっきり・・。私に至っては２日目は夜明けから８時くらいまでの釣りで完全ポーズであった。

結局今年はファイナルも飾ることができなかった。アメマスはカラフトとは違い豊漁年、不漁年の差があるとは考えられない。だから、今年不調の原因がよくわからないのである。まあ、こんな年もあるということで受け入れるしかないのであろう・・。来年には期待しながら・・。