土曜日・・本当は、日高沖にて電動リールを操り、深度１００ｍラインを狙ってロッドを振っている予定であった。しかしこの週は週末にかけて太平洋側の海況が時間の経過とともに悪くなっていったようだ。結局、波が高くて船が出港できず、延期が決定した事を金曜日の夜に仲間から連絡をいただいた。でもこのことは、あらかじめ予測できていた事である。仮にオフショアが駄目でも、土曜日は釣りに行くことを心に決めていたのだ。車のラゲッジルームには抜かりなく海アメタックルも積んでいた。しかし・・、太平洋が駄目なら日本海へ出撃なんて、我ながらなんとも北海道的な発想で実に大らかでよろしいと思うね（笑）。午前５時を回る頃には、太平洋側を走る高速道路から日本海へ向かう一般道へと、車は瀬棚の端っこの漁港を目指して走り続けていた。高速道路にも一般道にも雪が無かった。アスファルトの路面がしっかりと表出し、スリップを気にすることなく車は順調に走り続け、予定していた時間よりも早く目的地に着いてしまう。驚いた事には、日本海側沿岸部の漁港や海岸線にもまったく雪が無かったことだ。明日から、２月に突入というこの時期、まだまだ春の気配を感じるには程遠い時節であるのに・・・。やはり、今年も暖冬なのであろうか？。未明の漁港には、すでに数台の車が佇んでいた。車から降りラゲッジルームのドアを開けようとして、何気なく後ろを見ると見覚えのある車が停まっている。スターワゴンさんであった。このスターワゴンさん、実はBOB氏のBLOGでちょくちょくお名前を拝見していた工場長さんと同一人物であった事を後で知る事となる。さっそく、タックルの準備をして、スターワゴン（工場長・・以下、紛らわしいので工場長さんと呼ばせていただく・・）さんと斜路に立ってキャストを開始した。辺りはまだ真っ暗である。少し辺りが白みかけて来たところで、ミノーを突っつくような微妙なアタリがあった。とても、合わせを入れられるものではない。その数投後、船止めの方にミノーを大遠投・・一呼吸置いて、ラインのテンションを取って数巻きしたところで、グンッ！という軽い押さえ込むようなアタリがある。反射的に合わせを入れると、しっかりとした重量感がラインを通してロッドに伝わった。がっちりと乗せることができたようだ。隣で、キャストを続けている工場長さんにヒットした事を伝える。アタリは実に小さかったと思う。しかし、バイトしてからのパワーとトルクはやはり海アメのそれであった。斜路にずり上げ、おとなしく横たわっている間に急いでメジャーを当てる。６０ｃｍに１ｃｍ足りない砲弾型のコンディションの良いアメマスであった。ヒットしたのは６時半ごろであろうか・・まだ、タイムリミットまで時間があると思ったが、一発目以降は全く反応が無かった。場所を右側の斜路に変えても結果は同じである。既に諦めモードに入っていると、偶然お会いしたフライマンであるYUN氏やSHU氏のロッドは曲がっている。やはり、明るくなってもアメマスは確実に定位しているようだ・・。ただ、ルアーには反応が無くなるだけ・・この時間帯になってはルアーでは手も足も出ない。工場長さんと相談して、別のフィールドに転戦する事を決めた。

風車裏に移動するという工場長さんと別れて、私は利別川河口左岸へ。行き止まりの駐車帯には既に数台の車がある。このフィールドを狙っている釣り氏は相変わらず多いようである。波の雰囲気は良い。ワンドになっているところを狙い、ラインにテンションが掛かる水域を捜し求めて歩き続けた。いつもなら、離岸流が発生しているポイントも今日は、潮の流れが微妙にいつもとは違っていてラインにテンションが掛かるところは少なかった。太櫓川河口との半分ぐらいまで叩き続けただろうか・・。一向にアメマスからのコンタクトは無かった。行きかう釣り人にも情報をお聞きしたが、誰一人として芳しい返答わ得ることはできなかった・・。ここを諦め近場のロックに向かう。ここは、３月下旬ごろからカレイやホッケ狙いの釣り人で銀座となる。その時期には釣り座を確保するのにも大変な苦労をするのであるが、今日は岩のりを採取しているおじさんが１人いたのみ・・。完全貸切である。立ち位置的に風もフォローで１４ｃｍのミノーが気持ちよいぐらい遠くに飛んでいく・・。しかし、一向に反応は無かった。工場長さんにＴＥＬを入れる。情報をお聞きすると風車裏近くのサーフにて、散発ながらすでに２本のアメマスをゲットしたと聞いた。節操無く、私も便乗させてもらうことにした。合流後、さらに詳しい情報をいただく。そのお話から察するに、今日の状況では、アメマスはこの広いサーフに点在している状況ではなく、特定の場所に定位しているらしい。それで、ピンポイントを狙ってルアーのローテーションを繰り返しつつ、一箇所を集中的にミノーやジグを打ち込み続けた。いったい、何回のキャストを繰り返したことであろうか・・。そろそろ、腕がだるくなって諦めようかと思い始めた矢先・・・、ただ巻きで引っ張っていたジグに突然アメマスがドカンッと喰らいついてきた。がっちり合わせを入れる。完全に乗ったと思った。型はまずまずである。感触からしても５０ｕｐは間違いない。「今季サーフでの初アメゲット！」・・とBLOGのタイトルが頭に思い浮かんだ瞬間、波打ち際にてフックアウト・・。悔しかったなぁ・・こいつは・・本当に！。波打ち際にて容姿を確認した限りでは、サイズは間違いなく５０は超えていただろう・・。今季の海アメ釣行は、これにて３勝２敗であるが、現在進行形であまり思い通りの釣りができているとは言い難いね。時は２月・・まだまだチャンスはあるだろう・・。その一瞬に勝負をかけることにしよう・・。面白いね！・・やっぱり釣りは止められません・・。