道南山岳渓流　キノコ巡りツアー

この飛び石連休はゲストを迎えて、山岳渓流を彷徨う予定であった。土曜日は、日本海側河川に出撃する時にいつもお世話になっている定番の宿も押さえてあった。しかし、ゲストから急遽渡道できなくなったとの連絡が入り、さて・・・どうしようかと同行予定であったHIROSHI氏にアポを取る。彼との相談の結果、せっかく宿も予約してあることではあるし、ゲストの分だけキャンセルして、釣りはともかくキノコメインの安楽モードで道南を彷徨することを決めた。当日予期せぬ野暮用が私に入り、集合時間は１０時半、当初からの安楽モードにて、場所は黒松内の道の駅とした。

オープニングは、毎年通っているわけではないが、過去に実績のある朱太川水系秘密の川の近くの山林に入る。ここは春のウド採りの沢とは別場所である。ヤマメの越冬河川をレベルで考えると私の知る限りではＮＯ２の川だね。この山林には、もうかれこれ２０年以上も前から入っている。基本的にはカラマツ林であるのだけど、ニレやヤナギ、ブナも混じっているためか、いろいろなキノコが採取できる。過去にここで視認できたキノコは、ハナイグチ、ボリボリ、ツチスギタケ、エノキタケ、ムキタケ、タマゴタケ、オオモミタケ、ムラサキシメジ、、ブナシメジ、アカハツタケなどである。もちろん全てを採取し持ち帰ったわけではない。当然季節により生えているキノコの種類は異なるのだけど、今回はボリボリ、ラクヨウ、マツオウジ（多分？）の姿が見られた。ボリボリの群生を発見したのはHIROSHI氏である。私は諦めて川を眺めていた。やはり、釣りもキノコ採りも大切なのは根性であると悟りましたね（笑）。この川はヤマメオンリーではあるが、時期が時期ではあるし、新子が多いのでロッドは振らなかった・・・。

午後から、ちょっと気になる河川があったのでHIROSHI氏を誘って訪れてみた。ここは、アメマスの溯上も期待できる川である。一応ロッドを持ったが、釣れてくるのは小型のイワナばかりであった。キノコに関してはこの渓はタイミングが合ったようだ。ボリボリの群生を２箇所で発見。まだまだ、奥が深い渓であり、上流域をに目を向けると、良い倒木が堆積している。時期をずらして再訪してみたいと思った。ただ、この川は単独では彷徨う気にはなれない・・。ボリボリがメインであったが、一度キノコの方に目が行ってしまうともう駄目だね。釣りなんかどうでも良くなってしまう。釣りに集中して、水面を凝視することができない。ただ、ロッドの置き場所だけはしっかり確認し、注意を払わなければならない。どこに置いたのかわからなくなってしまう程度ならよいが、以前、キノコ採りに夢中になりすぎて、踏んづけてしまったことがあるのである（笑）。

大成町の「あわび山荘」には、若い頃道南でヤマメオンリーで狙っていた２５年位前からお世話になっている。宿泊数も釣りのみが目的で３０泊は超えていると思う。道南では私にとっては定宿である。今では、定額料金で泊まってもアワビの刺身がつく。今回は、アワビの磯焼きと網焼きを追加注文した。朝はバイキングで朝イカが食べ放題・・・。バイキングなのに「朝イカ食べ放題」の張り紙があったのにはHIROSHI氏ともども笑ってしまったが、宿泊料金は特別料理の金額を加えても１万円は超えなかった。釣りで泊まった宿の夕食は、別ページで紹介していたのだけど、最近滞っているのでこちらにＵＰすることにした（笑）。

翌日、朝食をゆっくり食べてから出撃という安楽モードは変わらなかったが、本日は、真面目に釣りをすることにした。２本目に入った川は、何度か入ったことのある山岳渓流ではあるが、私が勝手に思っていた「魚止め」は魚止めではなかったことを、友人のBOB氏に教えてもらった。真の魚止めにたどり着くためにはヘツリの難所を一箇所越えなければならない。ここは、完全なイワナ領域である。ヘツリ場所にて、無理であれば引き返せばよい・・・と短絡的に考え、HIROSHI氏と遡行を開始する。川に入ってすぐの所からイワナの反応はある。ただし、型はいまいち小さいようだ。遡っていくに連れて型もだんだんと良くなっていった。そして、難所に到着。川岸を見ると水中で岩がところどころでオーバーハングしているのが見えた。水量が少なかったことも幸いして、そのオーバーハングした部分に足を乗せながら３点確保で無事突破できた。そこから広がる渓観は筆舌し難いくらい素晴らしいものであった。以前BOB氏が４０ＵＰを連発した真の魚止めには、１００匹以上のイワナが誇張無く群遊している様を実見できた。バイトできたのは最高で尺上であったが、アメマスと見間違うような４０ｕｐのイワナがミノーを追っかけてきて、直前でＵターン・・・。夢の４０ＵＰのイワナを獲ることはできなかったが、ここまで来れたことに満足している自分がそこにいた・・・。

今日は実に忙しい・・・（笑）日本海側の山岳渓流を脱渓して、太平洋側に移動・・そして北上する。実は私とHIROSHI氏の今回のメインフィールドはここであったのだ！随分と遠回りをしてしまった感は拭えなかったけれど・・（笑）。高温少雨で経過している本来であれ涼秋の時期である。まだ早いのではないかと思っていたが、ターゲットのブツは抜かりなく地面から顔を覗かせていた。日没との競争ではあったが、思っていた以上に収穫ができたことを喜んでいる自分がいる。キノコの季節は始まったばかりである・・。これからの季節、私がメインターゲットにしているキノコが出没するのである。釣りかキノコかでまた大いに悩む季節の到来であります・・・・。ぜいたくな悩みだよね・・本当に・・（笑）