約２ヶ月ぶりに道南山岳渓流を訪れた。土曜日午前中に仕事を終え、午後から出発できるよう目論んでいた。車のラゲッジルームにタックルを放り投げ、別宅から出発した。既に車は走り出しているというのに、どこの渓を訪れるかまだ決まっていないという体たらくである（笑）。まあ、この今日の釣りはあくまでも前座である。翌日が本番。翌日の釣りはBOB氏にもアポが取れており、出撃するフィールドもとりあえずは決まっている。さてと・・車は高速を西側に向かって走り続ける。国縫インター直前で降りるか降りないか迷ったが、結局終点の八雲まで突き進むことにした。今日の宿を熊石に予約しているので、釣り場は近いほうが良い。目指した河川は日本海側である。ただ、ヤマメの禁漁時期に訪れていた完全イワナ領域は避けたかった。多少でよいからヤマメやアメマスの期待が持てる川のほうがおもしろいと考えた。しかし、ヤマメが中心の領域は、盛期には集中的に人が入り込んでいることが予想されるので、イワナとヤマメの混生領域、ひょっとしたらアメマスも遡っているかもしれない・・的な川を選定した。

最初に入渓した川は、比較的ヤマメとイワナの棲み分けがはっきりしている川である。下流から中流部に掛けてはヤマメ。そして、。上流に向かうにつれてイワナが混じりだし、そして完全なイワナ領域になる。海から最上流域まで、砂防堰堤など遮蔽物も無いのでタイミングによっては遡上アメも期待できる渓である。イワナがメインだがヤマメも期待できる流域に入った。この川を訪れるのは１年ぶりとなる。その時に入渓したのはやはり今時期、BOB氏と一緒であったと思う。その時はヤマメは１匹も釣ることができなかった。そして、今回も同様であった。ただ、イワナは大きいのは釣れなかったが数だけは、昨年よりも多く、浅い瀬からの反応も頻繁にあって楽しい釣りができた。この流域は、７月あたりまでであれば、イワナが５本釣れるとヤマメも１本は混じるのが普通であったのだけど、今回は結局ヤマメの姿を見ることができなかった。イワナがあれだけの数残っている状況を考えると、ヤマメだけ抜かれてイワナはリリースという構図であるのは間違いが無いようだ・・・。２本目に訪れた川は小河川である。比較的下流側に魚道の無い堰堤があり、それよりも上流域はイワナオンリーとなる。いつもであれば、直に堰堤の上流部に入り、イワナ領域を狙うのであるが、今年のヤマメもファイナルであるこの時期、どうしてもヤマメの顔が見たくて下流部に入った。しかし、時折イワナが顔を出すくらいで、ヤマメからのコンタクトは１度も無かった。ただ、堰堤下でフローティングのミノーにガツンッ！と喰らいついてきたのはアメマスであった。型は、尺イワナというレベルではあったが、アメマスノ顔が見られて実にうれしかった。

翌朝、BOB氏と合流する。朝の４時ということで約束をしていたのだけど、早すぎたようだ。真っ暗なのである。お盆時期の知床で４時が夜明けの時間である。それよりも２週間遅く、さらに道南の夜明けは道東よりもさらに遅くなることを考えれば当然のことではある。ここの川は暗いうちに林道を歩き始めるのは自殺行為に近い。なにせ、ヒグマの糞コレクションの渓であるのだから（笑）。今日は、深追いをせずにアメマス・ヤマメ領域限界点まで遡ることをBOB氏と決めていた。事前の情報もあったが、やはりアメマスは７月初めに来たときよりも上流域へ移動しているようであった。BOB氏にアメマスが連発・・私にはイワナとヤマメしか釣れない。ヤマメは釣り上げた時には光り輝いていた体側が、空気に触れたとたんみるみるうちに黒ずんでいく。既にここら辺りではヤマメの釣りは終焉を迎えたようだね。今年は、いつもの年よりも婚姻食が入るのが早いと感じた。大きなプールには、５０は軽く超えているだろういうアメマスが隊列を組んで揺らめいているが、最初の一投目のルアーに少しだけ反応を見せるだけで、後はまったく無視。この河川規模ではスレも早いようだ。その後も私にヤマメ、BOB氏にアメマスというパターンが続く。おかしいなぁ？・・いつもと逆のパターンである。BOB氏はアメマスが釣れない私に気を遣ってくれて、めぼしいポイントを全て譲ってくれた。魚止め間際で、私に待望のアメマスがヒットした。これでＢOB氏の恩に報いることができた（笑）。車に戻って釣装を解いていると、見覚えのある車が滑り込んできた。なんと！アカガレイ氏である。渓の選定はやはり道南を歩き続けていると、パターンが似てくるものだろうか？そこで急遽の談合後、一気に太平洋側の山岳渓流まで移動することに決めた。まずは、私の知っている流域へ・・。ここでも、やはりアメマスはBOB氏に、そしてヤマメは私に・・。なんとなくいつものリズムとは違った釣行でありました。昼からは、さらに上流域へ攻める予定であったが、年甲斐も無く、金曜日に飛んだり跳ねたりしたものだから、２日遅れの強烈な全身筋肉痛に見舞われる。足が上がらないのだ。これでは、両氏の足手まといになってしまうと考え、一足早く撤収させてもらい、昼前には帰路についた。