ここ数年恒例となっているお盆時期の知床カラフトマス釣行に今年も勇んで出撃してきた。今春職場の異動でこの時期の釣りは諦めていただけに、釣行可能な日程を確保できた時には嬉しかったね。本当は１７日にイベントが入っていたのだ。ただ、このイベントは人が集まらなくては盛り上がりに欠けるものであった。今年事務局の中心は私に変わったのだが、この日程は年度末の総会を通過しているということで、半ば諦めていたのだが、駄目元でお盆時期にはこの手のイベントはまずいのではないのか！。１週間伸ばしたほうが良い！っとあくまでも控えめに、しかし表情は確信を持って進言すると役員会に集っていたメンバー全てが賛同してくれた。ということで、今回の釣行が実現の運びとなったわけである。と言っても昨年のような十分な日程を確保しての出撃ができるわけではない。１泊３日のかなりの強行軍となることは必至であった。それでも、このイベントが週延になった時点で、私は片道５００ｋｍ以上の道のりを走破することを心に決めていたのだ。

事前の情報は、現地知床から情報を発信している公式のＨＰを含めて、芳しいものは何一つ無かった。釧路の学術的な水産関係の仕事に従事している師匠も、今年は遇数年に当たるため不良年となるとか・・。ハシリの時期はいずれにしても辛いようである。かと言って、この時期をずらしてもう少し遅くの時期に出撃しようという意思を明確に持てるだけの恵まれた環境に今は無い。出たとこ勝負で出撃するしかないだろう。仲間のHIROSHI氏もほぼ同日程で知床に走るというお話を聞いたので、現地で合流しましょうということで、１4日の午後からひたすら知床目指して車を走らせた。現地に着いて束の間の仮眠の後に、タックルや釣装の準備を始める。時間は午前３時である。HIROSHI氏とも合流していつもの斜路で船の接岸を待っていた。出航は午前３時半、さすがに盆休みに突入したせいか人が多い。相棒とは初日はモイレウシと決めていたので、船頭にそう告げる。ついでに情報を聞くが、その内容は事前に仕入れた内容と遜色は無かった。この日クズレ滝とモイレウシに分かれて渡船となったが、いつもの年よりもグズレ組が多かった。これは、後でわかったことであるが、過日からの連戦組が前日モイレウシが不調であることを十分に知っていた上での行動であった。それを知らない我々は当初の予定通りモイレウシに上陸したのである。船を降りて河口に陣取る。川の水はきわめて細かった。もともとそんなに水量の多い川ではないのだが、今年はさらに渇水している模様であった。う〜む・・これは、カラフトマスの岸寄りへの条件は満たしていない・・厳しい釣りになるかも知れない・・。その予感は、キャストして１０投目くらいで既に確信に変わっていた。マスが薄い・・というレベルを通り越して、マスがいないのである。いつもの年であれば河口には鱒の匂いがある。もじったたりライズがあったりと・・それが全く感じられないまま時は過ぎていった。結局、釣りあげた人をを見たのは浮きルアー氏の２本のみ。場所を移動しながら釣り歩くも壊滅的にマスからのコンタクトは無かった。完全に日が上がってから、偶発的に１本掛けたが後が続かない。結局この１本にて本日の釣りは終了となってしまった。本日モイレウシに上陸した釣り人は、他船も含めて２０人以上はいたと思うが、カラフトの水揚げは数本といったレベルであったのは間違いないようだ。

翌日は、HIROSHI氏と相談の結果モイレウシを諦めクズレ滝に渡ることにした。多少うねりはあったが、船は知床半島の先端を目指して爆走していく。前々日に熊出没の情報を聞いていたのに、爆竹を忘れてしまった。後悔はしていたが、グズレ滝に上陸した釣り人は我々も含めて１０人を超えている。まあ、大丈夫であろう。朝の早い時間帯には結構マスからのコンタクトがあった。新しい群れではなく、淡水の流れ込み界隈に入り込んで数日立っているという感じのカラフトマスである。食いつきが浅い。それでもなんとか乗って臨戦態勢に入った直後のバラシが続く。時間にして３秒から５秒であろうか・・。マスからのコンタクトがショートバイトのせいもあったとは思うが、フックの先端も岩などに擦れて鈍くなっていたこともバラシを連発してしまった理由であるようだ。なんとか１本。相棒のHIROSHI氏もバラシの後待望の１本。とりあえず、お互いに型が見られたので、力を抜いて、心穏やかにキャストを続けた（笑）。しかし、日が高くなってから、しばらくは全く反応がなくなってしまった。休みを入れながら根性でキャストを続ける。回りの釣り人もまったりモードの中、久々のバイト・・・残念ながら岩下手前でフックアウト・・。そして、数投後にまたヒット！しかし、これも寄せの途中にバラしてしまう。２本目をバラした時には、思わず声が出て、天を見上げてしまったね。今日はバラシキングであった。それでも、バイトはあるということを回りの釣り人に啓発できたことは良かったね（笑）。３度目の正直！カラフトではあまりやったことは無いのだが、鬼合わせ３発！今度はバッチリフッキング。HIROSHI氏のアシストのおかげで無事ランディングできた。そして、タイムリミット・・・・。昨年の同時期１日で３０本超え・・には到底及ばなかったけれど、両日ともとりあえず型が見られて良かった。今年は、マスが薄いという情報と岸寄りが遅れているという情報が飛び交っている。この情報は事実間違いは無いようだね。一昨年のパターンに近いので、９月中旬であっても良いコンディションのカラフトに出会えるかもしれないね。いずれにしても、今月末から９月上旬が良いタイミングのような気がする。

帰路は、遠かった・・。相泊から私の自宅まで、正確には５６２ｋｍであった。ノンストップで７時間半・・実際は１１時半に現地を立って、途中休憩を何度か入れたが、帰着は夜の１０時半であった。１１時間掛かって帰り着いたことになる。やはり、知床は遠い・・単独で運転のし通しはさすがに心底疲れた。でも、また来年も日程が確保できれば走り抜けるのであろうね。それだけ・・魅力的なフィールドであるのであろう。知床に乾杯！！だね。