今春の異動で、慣れない仕事にバタバタと忙しい毎日を過ごしていた。週末は、今年から娘も私も単身赴任ということになってしまったので、野暮用を片づけたり、平日に処理をし切れなかった仕事を職場に赴いてこなしたりしてきた。しばらくは、釣欲も湧かなかった。休みの日は、仕事で疲れた体をいたわりたいと切に考えていた。そして、４月に入って3週間が過ぎた。少しだけ仕事にも心にも余裕が生まれてきた。けっして仕事の量が減ったわけではない。このめまぐるしい忙しさに身体が慣れてきただけのことである。さて、そろそろ釣りも始動せねば考えていた矢先、知人・友人たちの極東遠征の情報が入ってきた。そう言えば、昨年までは私もこの時期の極東遠征は欠かさず出撃していたのだ。行きたくなかったと言えば嘘になるが、金曜日に義理を欠けない飲み会も入っていて、今年は断念するしかない。それでも、近場でも構わないから今年度の釣りをスタートさせたいと思っていた。でなければ、どんどん釣りから遠ざかる状況に陥ってしまうかもしれない。なんだかんだと言っても、結局釣りに行く時間と気構えは、自分の意思で自ら作るしかないのだ。身体的な疲れよりも精神的な充足を大事に考え、土曜日には絶対に釣りに行くことを決めた。

さて、出撃は決まったが前日に飲み会が入っていた。しかし、新しい職場や地域は飲み会が多い。そしてその設定は当然休日の前日であることが多いのだ。すでに、5月2週までは金曜日全てに義理を欠けない飲み会が入っている。飲み会自体は、酒はたしなむ程度であるが嫌いではない私にとって苦にはならない。しかし、休日の前日であるというのが辛い。今回も飲み会がお開きになったのは、すでに日付が変わっている時間帯であった。これでは、未明に起きれる訳がない。無理して出撃して酒気帯びで捕まるのも割に合わない。結局、現地に到着したのは10時に近い時間であった。この日海を挟んで、4本の渓をピンポイント的に回ったのだけど、春の渓流は、ポカポカ陽気で実に気持ちが良かった。入ったすべてのポイントで、型はともかく狙いどおりにイワナやアメマスからのコンタクトがあった。最後に入った川は、ポイントを数か所回っただけなのだが、尺前後のコンディションの良いイワナが1本ずつ挨拶をしてくれた。次回の狙いはこの流域だね。エゾエンゴサク、以前にも書いたが、渓で咲く春の花の中で私はこいつが1番好きだ。今年もその姿が見られて良かった・・・・。

川でも海でもアメマスが釣れた。型は海で釣れた40を少し超えるくらいのブツが最高であったけれど・・。海で竿を振ったのも久しぶりである。実に気持ちが良かった。場所は、HIROSHI氏が今は函館に移転した鮨屋の親父から聞いたというポイント。確かにここは、雰囲気が良い。サクラの回遊があれば確実にヒットしそうな「いかにも！」ポイントである。今回コンタクトがあったのはアメマス3本、そのうち2本は抜き上げの時に、波打ち際の岩上で暴れてフックアウト。悔しいとも思わなかった。でも、ここはアメマスも確実に回遊してきているようだ。タモを持参した方が良いね。後、背中にテトラの山を背負っているので、波が高い時や満潮時は厳しいかもしれない。次回は、ここもターゲットの一つに入れたいね。まあ、いつ釣りに行けるのかわからない状況での4月スタートであったが、思っていた時期よりも早く始動できて良かった。釣りは・・（しつこいてすが）・・どんなに忙しくても、どんなに疲れていても・・やはり「時間と気構えは自分自身の意思で自ら作る」しかないのです・・・・・。