知床カラフトマス遠征〜モイレウシ〜
2007.8.13〜14

13日〜15日まで、当初の予定通り知床カラフトマス釣行へ転戦した。初日の同行者はムラ氏。HIROSHI氏は、根室方面を彷徨して来ると言う。彼とは13日の夜に羅臼の宿で合流予定だ。今年はすべて磯渡しで「モイレウシ」「ペギンの鼻」「崩れ滝」のいずれかのポイントに出撃の予定である。行き先は海況等判断しながら、「英人丸」の船長に釣果状況を聞いてから決定しようと考えていた。昨年までは知床カラフト釣行といえば、オシンコシンの岩場からのスタートであった。ここの釣り場は、オシンコシンの滝からすぐの河口域の右岸に50mほどせり出したロック帯が釣り場となる。ロックの前は急深となっていて、沖から回遊してきたカラフトマスはこの岩礁の際を通過する。お盆には、漁師の網も上がるのでより多くのカラフトマスが岸寄りしてくるようである。魚の集まるところに釣り人が集まるという図式は、ここでも完璧なまでにできあがっているようで、この時期は釣り人で大混雑となる。ロックであるがゆえに場所取り合戦が熾烈で、岩場に向かう時間が年々早くなっていった。一番早かった時で前夜の9時過ぎくらいかな?今時期の夜明けは4時頃である。その間ずぅ〜と・・岩場の石と化して夜明けを待ち続けるのだ。群れが入った時には戦場と化す。キャストする時にガツンッ!・・合わせた時にガツンッ!と隣の釣り人のロッドに自分のロッドがぶつかる。頭のちょっと上をヒューンとルアーがかすめていったかと思ったら、私の真後ろに立っていたお爺ちゃんが、目をぎらつかせてルアーをキャストし終えたところであった・・・。「ちょっと、勘弁してくれぃ・・」状態で安心して釣りに集中できない。さらに、重たいカラフトを引きずって駐車場に戻った時には大型バスやマイカーの観光客でごった返している。「もう・・・嫌!!」っていう感じだ。でも、群れの入った時の「爆」は魅力だし・・・と思い悩んでいた昨年、仲間から磯渡しで行く「モイレウシ釣行」の誘いがあったのだ。

渡船の代金は決して安いとは思わない。でも、知床の大いなる大自然の雰囲気に触れることができ、釣り人の少なさ、なによりコンディションの良いカラフトマスで溢れているフィールドでゆったりと釣りができるのは実に魅力的なのだ。1年に何度も訪れるフィールドでも無いし・・・。一度、この釣りを経験してしまうともう後戻りはできないというのが、正直な気持ちだ。出港は相泊漁港。集合時間は午前3時半である。羅臼に宿を取った場合、現地で準備もあるので遅くても2時半には宿を出なければならない。遅刻するのは他の釣り人の迷惑となる。上がりは当日の乗船者で相談ということになっているようだが、だいたい11時過ぎぐらいだろう。6時間の現地での滞在時間は、カラフトマスの釣りを堪能するには十分である。日中は極端に釣れなくなるしね。

釣り方は、各自の好みでバラバラである。ルアー、フライ、浮きルアーに餌と・・・オシンコシンのような状態ではこんなタックルの違う連中が一度に集うとおそらく釣りにならないだろう。でも、ここはそれさえも受け入れてくれるフィールドなのだ。初日は下船後、川のまん前に陣取る。川といってもしばらく雨が降っていないようで、幅1mくらいの細流である。溯上を前にしたカラフトが河口前にたむろしていた。私の釣り方はもちろんルアー単体だ。タスマニアンデビルのちょい投げ、第1投目からヒット!そして、その後は連発であった。今年は、マスの回帰が例年より早いようで、7月の終わりごろからすでに漁師の網に入っていたそうである。「英人丸」のHPもこのお盆時期は例年なら0〜10匹の釣果という報告であるが、今年は連日10〜30匹という掲載が続いた。そのことからも群れの濃さをうかがい知ることができる。今日は、モイレウシのワンドには大量のカラフトマスで溢れていたようで、各自好みの場所に陣取った釣り人はどこにいてもコンスタントに釣果があった模様だ。同行したフライマンのムラ氏も初めてのカラフトマスに最初はちよっと戸惑い気味であったが、コツを掴んでからは爆釣となった。結局この日、私の釣果は50本を越えたと思う。

前夜羅臼の宿で合流したHIROSHI氏も加え、翌日3人での渡船となった。今日からお盆休みという人が多かったのだろうか?2日目のモイレウシ組は随分と混んでいた印象を受ける。2艇での出港。確か合わせて24人であったような・・。モイレウシのワンドには相変らずカラフトマスはたくさん群れていたようだが、やはりワンドに入ってきて1度川の水を飲んだマスは、極端に食い気が落ちるようだ。こんな時にはルアーよりも餌が強いね。見ているだけでも連発で釣り上げていた。でも、ルアーを全く追わないわけではない。そこそこに楽しむことができた。3人ともツ抜けは達成だ。今日の私の釣果は12本であった。

ひとつだけ、気になったことが・・カラフトのお持ち帰りは節度を守れば私も全く構わないと思うが、腹裂きだけは河口付近のワンドではやって欲しくないね。遠方から来ていれば当然内臓は処理をする必要があるのはわかる。でも、場所は考えて欲しい・・・。相泊漁港の隣に川が流れていて、そこでもできるのだ。そこなら捨てられた内臓は瞬時にその場に居ついている鳥たちが処理してくれる。どうしても、現場でやりたいのならせめて海流のある磯場に持っていくとかの配慮をして欲しいと思った。釣りだけでは無く素晴らしい景観に触れることを楽しみにここまで来ている人が多いと思うし、期待に胸を膨らませてワンドの縁に立った時、目の前の水底に累々と白子などの臓物が点在しているのを見たら、きっとがっかりしてしまうだろう。最低限のルールとマナーは守るべきだと思うのだけどね・・・。

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